つながりを感じる

3年前から月に2~3回ほど、知的しょうがいを持つ人たちの暮らす施設でボディワークをしています。

アートセラピーをしていた人から「アートや音楽療法に参加できない人たちのために体からのアプローチが良いのではないか?」といって声をかけてもらったのです。

なので、対象になる人たちは重度の自閉症を伴う方が多く、つながりを作るのがとても難しいのです。

何度かワークをしていると、徐々に向こうがドアを少し開いてくれたなと感じることがあって、そこから少しづつ関係性が出来てきて、「こいつは別にそう危険な人じゃあないらしい。」という態度を見せてくれ始めます。

そして、徐々に「触れる」ということが可能になってきます。

なので、触れる前に「繋がりを作る」ということが必須なのです。

発語がない方たちがほとんどなので、一筋縄ではいきませんが、関わっている人たちは、本当にキュートで個性に溢れていて、本当に私は大好き♡

でもそんな中でつながりを作るのがとても難しい方がいます。

ハートでつながった

という感覚がどうしても持てずに3年目。

私が部屋に入ると居心地悪そうに出ていくし、どんな領域も見せてはもらえない。

それが、先週部屋に行った時に、すごく嬉しいことがありました。

彼はベッドに横になって、鍵束をかちゃかちゃ動かして感覚を味わっていました。

その音がすごくキレーだったので、私もいつもポケットに入れているマラカスを出して、同じようなリズムを刻んでみました。

その音がうまくシンクロして同じリズムを刻んだ時、彼がぱっと目を上げて私の顔を見て、声を上げてうきゃきゃきゃきゃと笑ったのです。

時々彼は素敵な笑顔でニーっと笑うのですが、そんな風に急に大声で笑う声を聞いたのは初めてでした。

その時に彼のハートに目が行くと、今まで見たことがないくらいぱーっと開いていました。

そんな風に彼が開いたのをみたのは初めてで、私は心底幸せな気持ちになりました。

一瞬のつながり。今ここで起こったキセキ。

また出会いたいなあ。あの一瞬つながった、ひらいてくれたという感覚に。

そう願いつつ、次回は違う音のマラカスや、カリンバや、口琴を持っていく予定です!!